国民年金基金の加入は慎重に

2022年8月21日

自営業者や専業主婦それに無職の方は年金が国民年金のみで大変心細いです。

40年かけて満額受給でも月にわずか65000円で生活できるのでしょうか。

生活保護ですと都内であれば単身で13万くらい受給できて、

医療費や税金がかからないなら、こちらの方がお得のように思えます。

しかしながら国民年金にしても生活保護にしても、

老後を楽しめるほどの額ではありません。

自営業者としてはやはり国民年金プラスアルファ、

せめて厚生年金くらいの水準まで受給額を増やしたいところです。

さて、りすまるは厚生年金を3年収めてからその後はずっと自営業なので、

会社を辞めた20代半ばに将来の年金に漠然とした不安を感じていました。

そして、まだその当時は投資をしていなかったので、

年金を増やす方法を調べた結果国民年金基金を見つけて、

池の鯉のごとく、何も考えず餌に食いついてしまいました。

老後を心配して若気の至りなんて、なんだかしょうもない話ですね。

国民年金基金にくいついた若きりすまる

国民年金基金はメリットよりデメリットが多い

国民年金基金に加入した目的は、将来厚生年金並みの年金を受け取るためでした。

その当時はまだ確定拠出年金、つまりイデコの制度はありませんでしたので

所得控除が受けられる年金制度はこれしか選択肢がなかったのです。

国民年金基金のデメリットその1:利率が低いのに一度入ったら脱退すらできない

国民年金基金の現在の予定利率は1.5%です。

一方イデコでは運用成績は変動しますが、

現在りすまるの損益率が22%なので、国民年金基金より増やせそうです。

イデコと国民年金基金を合わせて掛け金が68000円/月までとなっているので

国民年金基金に入っているとイデコへの配分調整にも手間がかかります。

国民年金基金のデメリットその2:付加年金に加入できない

国民年金に400円/月多く収めるだけで、受け取り時に200円/月増える付加年金。

年金を受給して2年で元が取れてしまう大変お得な制度です。

国民年金基金にはすでに付加年金分が入っているとのことで

付加年金を収めることができません。

例えば国民年金基金A終身型では80歳くらいまで元が取れませんので、

どの辺に付加年金の恩恵があるのかさっぱりわかりません。

国民年金基金のデメリットその3:物価連動でない

国民年金基金は確定年金ですので、

例えば65歳から3万受け取るとなった場合は物価が変わっても3万です。

仮に物価が上がって受け取り時に円が今の半分の価値しかなくなっていたら

受け取り時には3万が1.5万の価値になりますのでお先真っ暗。

物価が上がらなかった今までは問題なかったのでしょう。

今からでも物価スライド制にしてほしいです。

物価高

次は国民年金基金のメリットを見てみましょう。

国民年金基金のメリットその1:現役時に掛金全額所得税控除が受けられ受給時に掛金に応じた額が受け取れる

掛金の所得控除に関しては、イデコに掛けても同じなのでメリットと言えるか疑問ですが、

年金額は国民年金だけよりも確実に多くはなります。

りすまるの場合は、20代から国民年金基金を掛け始め

増額なども経て現在は月に4万円以上掛けていて、

国民年金基金分は65歳から月額約6万円受給できる予定です。

付加年金だけなら40年かけても月額8千円程度なのでその差は歴然です。

国民年金基金のメリットその2:イデコと国民年金基金の配分を調節して無税を目指せる

68000円/月でイデコに投資すると受け取り時に退職金所得控除を使っても

税金を多く収めなければならないと思います。

そこで、国民年金基金が受取時に年金控除内に収まるよう掛金を配分して、

残りをイデコに割り振れば、掛金の所得控除を最大限に活かしつつ、

受け取り時の税金も減らすことができます。

もう脱退できないので、なんとかメリットを捻り出していこうと思います。

結論としましては

もしりすまるが20代の加入前の自分でしたら、

国民年金基金には入らないと思います。

年金を増やすだけなら繰り上げ受給するのがお金を収めなくて良いからです。

国民年金基金を多く収めて年金を増やすより、

イデコを60歳までかけてまとまった貯蓄を形成し

その貯蓄を取り崩しながら、繰り下げして月0.7%ずつ年金を増やします。

もしくは、国民年金基金にかけてしまっているお金を積み立て投資などで

自分で運用するという方法もあります。

20年かけて投資を続けていれば、着実に資産形成できると思います。

ちなみに、りすまるのイデコでの資産形成は前回の記事にまとめています。

しかしながら、これは個人の意見なのであくまでも参考までに。

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